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カザフスタン

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古(いにしえ)のカザフ文学

「カザフ文学」といった場合、「カザフ語」を使って「カザフの作者たち」によって「カザフスタンの領土内」で書かれた作品のことを指します。だいたい15世紀頃からの作品を指すことが一般的です。

 

このカザフ語ですが、「言語」のセクションでも触れているように、現代カザフ語の言語体系が形成され、独自の文法が確立されたのは19世紀から20世紀のことになります。しかし、その豊な「口承文学」のルーツは遥か古にさかのぼり、そのためカザフ文学史を考えた場合、中世時代のペルシャ語圏やチャガタイ語圏の作者たちも、カザフ文学の先駆者と見なすことができます。

中世時代のカザフ文学を代表するものとして挙げられるのが叙事詩『デデ・コルクトの書』と叙事詩『オグズ・ナーメ』です。
叙事詩『デデ・コルクトの書』(”The Book of Dede Korkut” もしくは”The Book of Korkut Ata”)は、10世紀に活躍したテュルク系吟遊詩人兼作曲家でもあるコルクトの作で、テュルク系民族の文字によって綴られた叙事詩です。

独立した12の物語より構成されており、それぞれの物語には独立した筋書きがあります。ただ、ほぼすべての物語には共通の登場人物が出てきて、その主人公は賢者、部族長、占い師であるコルクト・アタとなっています。
 

伝説によると、コルクトの母親は3年間もの間コルクトを胎内に宿していたといいます。コルクトが生まれる前、全世界の空は三日三晩、真っ暗となり、猛烈な嵐に人々は震えあがりました。国民に恐怖を感じさせた。こうして生まれた幼子は「怖れ」という意味を持つ「コルクト」という名を付けられました。また研究者たちは「コルクト」を「救世主、つまり救いをもたらす男」とも表現しています。
 

テュルク系民族の死生観には『デデ・コルクトの書』に描かれているコルト・アタの死生観が色濃く反映されており、また、19世紀のカザフ知識人を代表する東洋学者チョカン・ワリハーノフは「コルクト伝説は、カザフの精神性の核心部分のひとつだ」と述べています。

叙事詩『オグズ・ナーメ』は、古代のオグズ人の伝説的始祖であるオグズ・カガン王の物語で、その誕生から近隣諸侯との抗争、様々な偉業、結婚、「太陽」「月」「星」「空」「山」そして「海」と呼ばれる息子たちの誕生、彼の後継者であるオグズの諸カガンたちの中央アジア、西アジア諸地方への遠征などを綴ったもので、テュルク部族の伝説的な英雄を描いた文学として最もよく知られています。

詩的ジャンル・口承文学の栄え

カザフ民族固有の文学の歴史は、カザフ民族の形成と国家としてのカザフが形成されていった過程で、14世紀から15世紀にかけて始まります。「金の大オルド (金張)」(13世紀~18世紀にかけてのジョチ ・ウルス<金帳汗国>時代のことを指します。

 

日本では「キプチャク⁼ハン国」と称されることが多いです)に遺された作品が、口承文学とは異なる、所謂「書かれた」カザフ文学発展のための基礎を築いていきます。セイフ・サライー(Сейф Сараи)、ハフィズ・ホレズミー(Хафиз Хорезми)、フサム・カティブ(Хусам Катиб)、マフムッド・ケルデリー(Махмуд Кердери)といった詩人たちの作品がこの時代に書かれました。
尚、カザフ文学史全体を見た場合、詩(韻文)のジャンルが圧倒的に主流を占め、文学史全体の中心的な役割を果たしています。

 

20世紀にいたるまでカザフスタンの詩的伝統の担い手として君臨してきたのは、いわゆる即興吟遊詩人的な存在であった「アクィン」です。このアクィンのおかげで今日にいたるまで数多くの叙事詩、おとぎ話、歌、詩編が保存され、伝承されました。カザフのフォークロアには、「請願の歌」や「手紙の歌」といった、カザフ特有のものを含め、実に40種類以上ものジャンルがあります。

「歌」は牧歌、儀式、歴史、日常をテーマにしたものに分けられます。そして長編詩は、英雄たちの活躍を描いた英雄長編詩と、コジ・コルペシュやバヤン・スル、キズ・ジベックなど、英雄の無償の愛をたたえた抒情詩のジャンルに分類されます。

 

また即興吟遊詩人である「アクィン」達の間で即興の歌と詩を競い合う「アイティシ」と呼ばれる独特な詩的ジャンルも確立されていきました。これは向かい合って座る「アクィン」達が、民族楽器を伴奏に歌謡による「対話」を即興で展開していくのですが、相手方の言葉を捉え、定められた主題に基づいて進行し、音楽、リズム、対戦相手の論点を巧みに操る機知に富んだ展開が評価され、勝敗がつけられるといったものです。主題は様々で哲学的・教訓的なものから社会問題に至るまで幅広く、特に風刺性の強いもの、なぞかけ、そしてコミカルな内容のものも多いです。「アイティシ」は今日に至るまでカザフスタンでとても人気のあるジャンルとなっております。

19世紀~20世紀 カザフ文学 

ロシアや西欧との文化的な対話が行われる中で、詩的ジャンル・口承文学が栄えるのと並行して文字による文学作品が文学史上に登場するようになります。それが19世紀の後半のことです。これはカザフ語の現代文法が形成される時期でもあります。

 

カザフ文学の創始者であり詩人、哲学者、作曲家でもあるアバイ・クナンバイウル (Abay (Ibrahim) Qunanbaiuly)がその代表的な存在として挙げられます。啓蒙的なイスラム教に基づくロシアやヨーロッパの文化との融合を提唱しました。

50ものロシアやヨーロッパの文学作品をカザフ語に翻訳した翻訳書、約20の旋律、約170の詩編や長編詩を遺しています。中でも有名なのが、45のことわざや哲学的な論説からなる散文詩『言葉の書』です。この中でアバイは道徳観、教育、歴史、法律の問題を提起しています。


他にこの時期の文学者を代表するものとして、学者、軍人、探検家、中央アジア諸民族の歴史・社会・文化研究に業績を残した東洋学者でもあるチョカン・ワリハーノフ(Чокан Чингисович Валиханов)や、学者、口承文学の研究家としても知られるイブライ・アルティンサリン(Ибрай Алтынсарин)などが有名です。

 

ちなみにカザフ文学の「父」であり、ヨーロッパやロシア文化をもとに開けたイスラム教を原則とした文化改革者として今日に至るまでカザフ人にとって民族的英雄の一人として崇敬されているアバイ・クナンバイウルの作品は、日本語にも翻訳されており、カザフの人々の哲学的思考や文化・精神形成に絶大な影響を与えたその世界を日本語で堪能することが可能です。

 

19世紀後半を境に、カザフ文学は徐々に西欧文学的な特徴を兼ね備えるようになり、特に物語や小説に新しい文体スタイルが登場するようになります。1910年、カザフ文学史上最初の小説とされている『不幸なジャマル』が書かれました。その作者は、有名な詩人・小説家で、アラシュオルダ政府とカザフスタンの国家解放運動の指導者の一人であるミルジャキップ・ドゥラトフ(Миржакип Дулатулы )です。彼はその政治思想故に1911年に帝政ロシア時代の当局に逮捕され、1年8ヶ月の懲役を宣告されました。そして更にソ連時代の1928年にも逮捕され、一時は銃殺刑を宣告されますが10年の懲役に切り替えられ、最終的に1935年に収容所で病死しています。

 

19世紀から20世紀にかけてのカザフ文学の特徴は、2つのタイプの文体が共存していたことにあります。一方では、アラビア語やペルシャ語からの借用が多く含まれる、いわゆる「書記たち」と呼ばれる文壇グループの作品があり、他方では、アルティンサリンやアバイ・クナンバイウルに由来する新しい文学作品の登場がありました。この頃、近代文学や書き言葉の規範がようやく形成され、新しいジャンルやスタイルが次々と登場した時代でもあります。そうした中、アフメット・バイトゥルシン(Akhmet Baitursyn)のような、20世紀初頭の傑出した文学者が登場する土壌が作られました。アフメット・バイトゥルシンはクリロフの寓話の翻訳を行い、続いて自作の詩集『マサ』を出版しました。また、言語学の分野でも、外来語から国語を純化することを提唱し、研究していたことでもその業績が高く評価されています。

 

現代カザフ語の文体構造を作り上げた者として見逃せない者の一人に、詩人のマグザン・ジュマバイ(Магжан Жумабай)が挙げられます。国民詩の発展に与えたその影響力は、「アバイ」のそれに匹敵するとさえ言われています。彼の作品は、ほとんどの新聞や雑誌に掲載されてきました。また、スパンディヤール・コベエフ(Спандияр Кобеев)も、この時代の文学界を代表する一人です。1913年に発表された小説『カリム』は、カザフ文学史上に残る記念すべき重要な出来事となりました

ソビエト時代のカザフ文学

ソビエト政権のカザフスタン領土への進出とソビエト連邦への加盟は、社会・政治体制に大きな影響を与えただけでなく、カザフ文学の発展のベクトルにも大きな変化を与えました。1924年にカザフの文字と正書法の改革が開始されます。その改革は、当初はアラビア文字をベースに行われ、その後はローマ字をベースに(1940年まで使用されました)行われました。しかし、その後、カザフ語のアルファベットとロシア語のアルファベットをリンクさせる必要性が指摘され、こうしてキリル文字に類似したカザフ文字が使用されるに至ります。

文学の世界でも改革と整備が進みます。1926年、カザフ・プロレタリア作家協会が設立され、その数年後にはカザフ作家連合が設立されました。この時代を代表する作家としてはサビト・ムカノフ(Сабит Муканов)、ムフタール・アウエゾフ (Мухтар Ауэзов)、ベインベト・マイリン (Беимбет Майлин)などが挙げられます。第二時世界大戦中は、市民的、愛国的な詩や散文が発達しました。そして戦後は長編小説の他、シャフメット・フサイノフ (Шахмет Хусаинов)に代表される演劇や、ショカン・アリンバエフ (Шокан Алимбаев)に代表されるSFジャンルなどが活発に展開されることになります。
 

また、ソ連時代は、カザフの児童文学の全盛期でもありました。サパルガリ・ベガリン

(Сапаргали Бегалин)(『タブンの少女』、『鷹狩り』)や

ベルディベク・ソクパクバエフ(Бердибек Сокпакбаев) (『チャンピオン』、

『幼年時代への旅』)の物語や小説はカザフ児童文学の最高峰と見なされています。

これらの作品の主人公は、最初の困難に立ち向かい、友情と正義を信じて選択をする、

勇敢で忍耐強い子供たちです。

ソ連時代のカザフ文学を語る際、触れずにいられないのが99歳まで生きた国民詩人・最も有名で尊敬されるアキンとなったジャンブル・ジャバエフ(Джамбул Джабаев)です。彼の作品は、ソビエト時代のカザフ文学の古典とみなされています。

 

19世紀半ばに遊牧民の家に生まれ、99年の生涯を閉じるまで活躍したジャバエフは、楽器ドムラを習い、10代で家を出てアキンになります。長年、アイティスに参加し、カザフ語のみでトルガウ・スタイルを演奏してきました。1917年の革命が起こったとき、彼はすでに70歳を過ぎていたが、新しい流れは、ジャバエフの創作活動に新たなステップをもたらすことになります。

 

カリーニン、レーニン、スターリンなど、ソ連の指導者たちに叙事詩的な英雄の特徴を与えるなど、革命的な思想に彩られた作品を生み出すようになった彼は、1940年代になるとカザフスタンで最も有名で尊敬されるアキンとなり、1941年にスターリン賞を受賞し、その名前は事実上伝説的なものとなりました。

ジャバエフの晩年の作品は政治色が強くなっていきましたが、それにも関わらず、カザフ文学への貢献度は非常に高いとされています。その詩のスタイルは、単純明快な語り口と同時に、心理的な深み、力強さ、そして親密さを合わせもった独自のカラーが特徴となっています。社会風刺、人々の日常生活、叙情的な歌、詩、童話と、散文と詩作品、口承伝統と文芸作品の形式を積極的に組み合わせて作られた作品は、多様なジャンルに渡り数多くの傑作品を生みました。

カザフスタン

オルジャス・スレイメノフ

写真転用:news.tj 

ソ連時代に創作の道を歩み始めたカザフ文学のもう一人の輝かしい代表が詩人、作家、文芸評論家、外交官、公人であるオルジャス・スレイメノフ(Олжас Сулейменов)です。

当初は言語研究の著者として知られ、ナショナリズムや汎トルコ主義に関連する思想を繰り返し表明してきました。

スレイメノフは1936年に元将校の家に生まれました。地質学部を卒業し、しばらくその分野で働いた後、モスクワの文学研究所に入学し、ジャーナリスト、文学者としてのキャリアをスタートさせることになります。スレイメノフが文学的成功を収めたのは、1961年に初の宇宙飛行に捧げられた長編詩『地球よ、人間を讃美せよ!』が出版された時です。
数冊の詩集と小説『サル年』『粘土の本』の出版を経て、社会的・政治的活動の絶頂期に、スレイメノフは1975年に文学研究作品『アズと私』を執筆しました。その中で彼は、ロシア語にはチュルク語からの借用が多いことに注目し、カザフ人と古代シュメール人の親近性について考察をしています。この本は世間を騒がせ、出版が禁止され、スレイメノフは8年間に発禁処分を言い渡されました。その後彼は20世紀末に、カザフスタンのユネスコ常設代表として、その考えを発展させ続けることになります。

現代のカザフ文学

ここ数十年のカザフ文学の発展の一般的な傾向は、作家たちが西洋のポストモダニズムを理解し、受け取ったテーゼを自らの作品に生かそうと努力していることに見られます。

過去のカザフスタンの作家たちの有名な作品が、新たな視点から見直されるようになり、中でも抑圧され、厳粛の被害となった文学者たちの文化遺産に大きな関心が集まっていることが特徴的となっています。尚、現在のカザフスタンでは幾つもの文学層が同時発展的に展開されていることも、言及に値することでしょう。例えば、カザフスタンにはロシア語で執筆する様々な民族(カザフ人、韓国人、ドイツ人)の作家群がいますし、いわゆる「カザフスタンのロシア文学」と呼ばれる層もいます。

 

ロシア語圏の作家の作品は、いくつかの文化が融合して生まれた独自の文学潮流となっています。その代表者としてローラン・セイセンバエフ (Роллан Сейсенбаев)、バヒトジャン・カナピヤノフ (Бахытжан Канапьянов)、アレクサンダー・カン (Александр Кан)、サティムジャン・サンバエフ ( Сатимжан Санбаев)の名前が挙げられます。
また、エレーナ・テルスキフ(Елена Терских)、ティグラン・トゥニヤンツ(Тигран Туниянц)、アイゲリム・タジ(Айгерим Тажи)、アレクサンドル・ワルスキー(Александр Варский)といった、独自の芸術的スタイルを持った作家達も広く読者に知られるようになりました。現代のカザフスタンの文学は、現在の世界の傾向と足踏みを揃え、その中で自らの特徴を活かしながら発展しています。21世紀のカザフ文壇から幾人か現代のカザフ文壇を担う注目の作家たちをリストアップしてみたいと思います。

●ゲロリド・ベルゲル(Герольд Бельгер)

カザフスタン

写真転用:Today.kz: UGC

ゲロリド・ベルゲルは、ドイツ系カザフ人で、現在最も売れているカザフ作家のひとりです。彼はその本の中で幼少期を回想し、二つの民族の歴史と文化について書いています。ベルゲルの作品は、率直でストレートな語り口調、読みやすさが特徴的です。その作品に満遍なく散りばめられた賢明な助言の数々は、人間の普遍的な価値観を提唱しています。

●イリヤ・オデゴフ (Илья Одегов)

小説家、文芸翻訳家。2003年に出版された『陽が昇る時の音』や『様々な愛』(2013)、『ティムールとその夏』(2014)といった作品が代表作として挙げられます。「現代カザフ小説賞」(2003年)や、文学賞である「ロシア賞」(2013年)など、数々の賞を受賞しています。

●カリーナ・サルセノワ (Карина Сарсенова)

カザフスタン

写真転用:mk-kz.kz: UGC

著名な企業家ラシード・サルセノフを父に持つカリーナ・サルセノワは、劇作家、詩人、作家、脚本家、心理学者であり、同時に、カザフスタン最大のプロダクションの創設者でもあります。ロシア作家連合メンバーで、ユーラシア創作同盟の代表でもある彼女は「ネオ・エソテリック・フィクション」と呼ばれる新しい文学ジャンルの創始者としても知られています。ロシア、カザフスタン、中国で出版された19の小説のほか、映画やミュージカルの脚本も手がけています。ロシア、ヨーロッパ、アメリカ、カザフスタンの文芸誌に多数の出版物があり、「ステップス」賞を受賞しています。カリーナ・サルセノワの詩は、フランス語、英語、アルメニア語にも翻訳されています。

●サビル・カイルハノフ(Сабыр Каирханов

カザフスタン

写真転用:facebook.com, Сабыр Каирханов: UGC

日刊紙『アク・ジャイク(Ак Жайык)』の元編集者でジャーナリストであるサビル・カイルハノフは、2014年に初の著書『シンクロ』を出版しました。この作品は、批評家から賛否両論の様々な評価を受けました。サビル・カイルハノフは、「スペキュレイティブ・フィクション」という独自のジャンルで執筆活動を続けています。2014年に出版された小説『シンクロ』で語られる出来事は、すべて架空の世界で起こっていることです。彼の小説では、神秘主義が推理小説的な陰謀の世界と絡み合っています。フィクションとはいえ、彼はその作品の中でカザフスタンのロシア人作家がめったに触れないデリケートな題材、即ち、セミパラチンスク核実験場に保管されている核廃棄物が環境に与える壊滅的な影響に触れていることは特筆に値します。

●アヤン・クダイクロワ(Аян Кудайкулова)

カザフスタン

写真転用:facebook.com, Аян Кудайкулова: UGC

鋭い社会的・心理的切り口を持つ散文のジャンルで活躍するアヤン・クダイクロワは、2011年にデビュー作を発表し、2013年にはでカザフスタンで最も売れているベストセラー作家となりました。代表作には『ココのハンドバッグ』、『カーネリアンの指輪』、『エッフェル塔』といった作品が挙げられます。家族や社会が抱える問題が彼女の作品の主題となっています。

●ミハイル・ゼリツェル(Михаил Зельцер)

カザフスタン

写真転用:TopDoc.me: UGC

人気作家のミハイル・ゼリツェルは、本職は内分泌科の医師です。元々は専門である医学分野での功績が彼の名声を高めました。しかし、中年になると散文に興味を持ち、手記を書くようになります。趣味が高じた結果、彼は売れっ子作家になりました。セリツェルの作品は読みやすく、説得力があり、読者が自然に問題を他者の目を通して見ることを促す力強さを持っています。

●イリマズ・ヌルガリエフ(Ильмаз Нургалиев)

カザフスタン

写真転用:voxpopuli.kz: UGC

カザフに古くから伝わるフォークロアをベースにしたファンタジーのジャンル「カザフ・ファンタジー」の創始者となったイリマズ・ヌルガリエフは、カザフスタンの若手文学者たちを率いる旗手的存在の一人であると言えましょう。その著書は『ダスタンとアルマン』シリーズに代表されます。

●キーラ・ヌルリナ(Кира Нуруллина:)

カザフスタン

写真転用:facebook.com, Кира Нуруллина: UGC

才能溢れる若手作家キーラ・ヌルリナの作品は、神秘的でミステリーに満ちており、カザフスタンのティーンエージャーを虜にしています。プロット的には『ヴァンパイア・アカデミー』や『トワイライト』を彷彿させるその著書『カトリーナ』は、しかし、オリジナリティ満載の世界観を持ち、大人気となりました。これからが期待されている作家です。

●ガリムジャン・クルマンガリエフ(Галымжан Курмангалиев)

カザフスタン

写真転用:gonzo.kz: UGC

最後にピックアップするのは、才能ある若手詩人ガリムジャン・クルマンガリエフです。彼の詩はネオロマン主義的な世界観に満ちており、深い抒情性と悲劇性に彩られています。

本記事は下記のサイト&ブログ記事を参考に記載されています:
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