【アバイ詩集】耳から入り、心に染みる
- KJ Silk Road 事務局
- 3 окт. 2024 г.
- 1 мин. чтения
アバイ詩集・叙事詩・訓戒の書より
耳から入り、心に染みる(詩集1897年)
耳から入り、心に染みるもの
良い歌と美しいメロディであれば
心に様々な思いが巡る
歌を愛するなら、私のように愛しなさい
世の中のことが頭から消え去り、
自分自身すら忘れるほどに
歌は心に響いては
身体を温めてくれるのだ
渇いた者が砂漠で水を見れば
即座にそこへ駆けつけるだろう
誰かに小突かれたり、叩かれたりとて
構わず、そこへ駆けつけるだろう
恋い焦がれさせ
過去を生き返らせ
人生を美しい服装で飾り立て、
無を有に変えてくれる
耳は過去のささやきを
聴いたような気になって
昔のことをよみがえらせて
その思い出で胸が一杯になる
過ぎ去りし日々の苦い毒を
飲んでは深く考え直し
そして人の偽りの騒動を
本当のことと思うようになる
いつも嘯くずるい奴らを
再び信じ始めてしまう
慌てぬ、逃げぬ
私が飲んでいないなどあるのか?
