top of page
カザフスタン

日本の文化

日本のスポーツ

日本には野球やサッカーなどのように欧米諸国から入ってきた人気のあるスポーツ競技もたくさんありますが、「国技」としては相撲や武道が挙げられます。

ここでは日本の国技である相撲や武道について簡単に紹介するのと同時に、国民の間で広く親しまれているスポーツ全般に関しても触れたいと思います。

スポーツ

柔道

江戸時代の武士の護身術として発達した柔道もまた、「国技」と呼ばれるに値するスポーツです。素手で攻撃から身を守り、相手を倒し、抑えることができます。

 

明治時代に嘉納治五郎(かのう じごろう)が柔道をスポーツとして確立させただけではなく、講道館柔道を創設し、身体だけではなく精神を鍛錬することも目標と掲げました。

 

柔道は国際的なスポーツとしても人気を集め、1964年の東京オリンピックの時から正式競技種目となっています。
試合は9.1m x 9.1m の畳で、3分~20分の間で行われます。
帯の色によってランクが分かるようになっており、初心者は白帯、その後、茶帯、黒帯・・・といったように帯の色が変わっていきます。

1本(投げ技で仰向けに倒すか、固め技=相手の自由を制する技で30秒以上抑える)を先に取ったら勝ちです。
「礼に始まり、礼に終わる」と、礼節がとても大切にされている競技としてもよく知られています。

柔道

​空手

空手と言った場合、直接打撃を避けた「寸止め空手」の総称である「伝統空手(ノンコンタクト空手)」と直接打撃制のルールを用いた「フルコンタクト空手」という2つの種類があることを理解することが基本となります。
2020年(2021年)に開催された東京オリンピックで導入されたのは、「寸止め空手」の「伝統空手」です。
ちなみに、空手には200あるいはそれ以上の数えきれないほどたくさんの流派がありますが、代表的な4つの流派といった場合は、伝統空手の4大流派「松濤館流」、「剛柔流」、「糸東流」、「和道流」を指します。
尚、「フルコンタクト空手」にも数多くの流派があり、「極真会館」、「新極真会」、「極真館」、「正道会館」などが挙げられます。

このように流派がたくさんあることは、空手の「スポーツ」の域を超えた「哲学」に近い個性でもあり、空手道の魅力のひとつでもあるわけですが、一方では、あまりにもたくさん流派があるために全体的な統一性をとることが難しく、そのことが世界中で空手が高い知名度を誇っているにも関わらず、オリンピックの競技種目に空手がなかなか加えられなかった理由になっています。

それが開催都市提案という開催都市が持つ特権を利用して2020年(2021年)の東京オリンピックにおいて正式競技種目に加えられました。
空手関係者の長年に渡る念願が叶ったのです。
しかし残念ながら2024年のパリオリンピックでは、再び正式競技種目から外されています。

以下、空手についての紹介文を公益財団法人日本オリンピック委員会のWEBサイトから引用記載します。

➡Go to the site

空手は琉球王朝時代の沖縄を発祥とする武術・格闘技。1920年代に沖縄から日本全国に伝えられ、第二次世界大戦後に世界に広まっていきました。

空手の競技には大きく分けて「形」「組手」があります。

形は、仮想の敵に対する攻撃技と防御技を一連の流れとして組み合わせた演武。2019年1月からルールが改定され、7名の審判による採点で勝敗が決まります。予選は演武を1人ずつ行い、上位が決勝に進みます。決勝は同じく採点方式ですが、1対1の対戦形式で行われます。また演武する形は世界空手連盟(WKF)が認定している102種類から選択して行います。

 

組手は、8m四方の競技場で2人の選手が1対1で戦います。白い無地の空手着を着用し、一方の選手は赤帯、もう一方は青帯を締めます。攻撃の際に使える技は「突き」「蹴り」「打ち」の3種類。攻撃は相手の決められた部位に対して、良い姿勢で威力のある攻撃を行い、適切にコントロールされた技がポイントとなります。ポイントは、「有効」が中段への突き、上段への突きなどによるもので1ポイント、「技あり」は中段への蹴り、「1本」は上段への蹴り、倒した相手への突きなどが決まったときで3ポイントとなっています。攻撃部位の「上段」は頭部、顔面、頸部を指し、「中段」は腹部、胸部、脇腹などを示しています。

組手の「1本」は柔道とは異なり、その場で試合が終了するわけではありません。競技時間内に8ポイント差がついたとき、または男子、女子ともに3分の競技時間が終了した際にポイントの多い選手が勝者になります。この他には、棄権、反則、失格があった場合その相手選手を勝者とする、同点の場合は先にポイントを獲得(先取)していた選手が勝者となる、というルールがあり、勝敗の決め方はこの4種類になります。

反則は、コントロールせず故意に攻撃部位に当てる「過度の接触」、腕や脚、関節、股間、足の甲など「禁止部位への攻撃」、負傷を装ったり誇張したりすること、繰り返し場外へ出る、自己防衛ができない「無防備」、攻撃せず逃げる、頭部・肘・膝での攻撃、などがあります。

ルール・見どころ


競技としての形は、空手の技の意味を正しく表現しています。見どころは、突きや蹴りの力強さやスピード、リズム、バランス、パワーなどでありますが、動きがブレないこと、キレと迫力があること、そして技の意味を正しく表した美しい流れがあることも評価のポイントになります。緩と急、強と弱、そして集中。仮想とはいえ敵と戦うことを前提とした演武であることから、相手を倒す意気込みが伝わってくるかどうかに注目してみましょう。トップ選手の演武にはドラマがあります。

演武である形は、仮想の相手に対する攻撃と防御で構成され、それが一連の流れとして組み立てられています。一度行った形は同じ試合では二度と使えないため、選手は予選から決勝まで勝ち上がっていくために4種類の形を身につけて臨みます。しかし、それぞれの選手には得手不得手があると同時に、自分が最も得意とする形を持っています。その決め手となる形を早い段階で使うか、決勝まで残しておくか、あるいは強い相手と当たる時に使うか、などが駆け引きとなります。早く使ってしまっては上位の選手との対戦では使えず、決勝まで使わずに温存しておこうとすると、それまでに負けてしまう可能性があります。その選手にとって全力で勝負すべき対戦が、必ずしも決勝ではないことがあるのです。形の種類を選択する選手の作戦・駆け引きに注目しましょう。
 

空手
カザフスタン
2020年東京オリンピック銀メダルの清水希容選手
画像はこちらからの転用となります。➡Go to the site

組手
組手の最大の見どころは、爆発的なエネルギーで繰り出される突きや蹴りが相手の目的部位を確実にとらえる、つまり攻撃が決まる瞬間です。技は目にも止まらぬスピードで繰り出されるので、その一瞬を見逃さないようにしたいところです。しかし、組手の魅力はその瞬間だけではありません。

攻撃に至るまでの選手同士の駆け引きに注目しましょう。相手と対峙する際、互いに攻撃されない、あるいは攻撃されても防御できる位置取りを間合いといいますが、攻撃するには間合いに入って相手に近づかなくてはなりません。

それは自分にとって攻撃できる位置であると同時に、相手から攻撃を受ける位置に入ってしまうことを意味します。

間合いに入った瞬間、一気に試合が動き、矢のような速さで突きや蹴りが繰り出されるのです。決まる場合もあれば、防御され逆にカウンターを食らうこともあり、その瞬間を決して見逃してはなりません。

一瞬たりとも目が離せないのが組手なのです。

bottom of page