
日本の文化
日本のスポーツ
日本には野球やサッカーなどのように欧米諸国から入ってきた人気のあるスポーツ競技もたくさんありますが、「国技」としては相撲や武道が挙げられます。ここでは日本の国技である相撲や武道について簡単に紹介するのと同時に、国民の間で広く親しまれているスポーツ全般に関しても触れたいと思います。
野球
肉体と精神を鍛えるための伝統的な格闘技術や武術の総称であり、心身の成長や社会的な価値観の育成を目指すものとして日本文化に深く根付いる武道とは別に、日本には俗に「国民的スポーツ」と呼ばれる、日本人の多くが観戦したり、実際に自分達で好んで行ったりするスポーツがあります。
野球、サッカー、マラソン(長距離走)、テニス、バレーボール、水泳、ゴルフなどが代表的な日本の「国民的スポーツ」となっていますが、数ある「国民的スポーツ」の中でも野球は正にその代表格とも言えます。
野球(ベースボール)というのは、9人編成の2つのチームが攻撃と守備を交代しながら、守備側の投手が投げたボールを攻撃側の打者がバットで打ち、設置された4つのベース(塁)を反時計回りに進み、一周することで得点を競い合う、アメリカが発祥の地となっているスポーツです。
1845年にアメリカで現在の形・ルールの基礎がつくられました。
日本に野球が入ってきたのは1872年のことだったと言われています。
1872年にアメリカ人教師ホーレス・ウィルソンが生徒にベースボールを伝えたことから日本における野球文化が始まります。
日本には2つの主要なプロ野球リーグが存在します。
セントラル・リーグ(中央リーグ)とパシフィック・リーグ(太平洋リーグ)です。各リーグには6つのチームが所属しており、リーグ内で試合を行い、シーズンごとに優勝チームが決定されます。
シーズン後には、両リーグの優勝チーム同士が「日本シリーズ」と呼ばれるその年の最強の「チャンピオン」を決定する試合を行います。
プロ野球と同じくらい人気があるのが高校野球です。
全国高等学校野球選手権大会(通称: 夏の甲子園)は、毎年8月に行われ、全国各地から選ばれた高校野球チームが一堂に集まり、熱戦を繰り広げます。
1915年から開催されているこの大会は多くの人々に愛され、正に夏の風物詩ともなっています。
本大会の出場校は6月中旬から7月下旬にかけて行う地方大会で決められ、それぞれの都道府県での優勝校が代表校として本大会に出場できます。
全地方大会の出場校数は3,500校前後で、毎年様々な甲子園球児たちが主役となる感動的なドラマが展開されます。

第105回全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)
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また現在、数多くの日本のアマチュア及びプロ野球選手がアメリカのメジャーリーグで活躍していますが、その立役者となったのが1995年からメジャーリーグで活躍した野茂英雄選手です。
「トルネード投法」と呼ばれる独特なピッチングフォームで一斉を風靡した野茂選手は、30年ぶりに日本人2人目のメジャーリーガーとなりました。
野茂選手の活躍を機に、日本人選手のメジャーリーグへの移籍が加速し、アジア人初のワールドシリーズ最優秀選手賞を受賞した松井秀喜選手、、最優秀選手賞、新人王、首位打者、盗塁王、シルバースラッガー賞、ゴールドグラブ賞のタイトルを同時に獲得し、更にメジャーリーグシーズン最多安打記録保持者(262安打)、プロ野球における通算安打世界記録保持者(一軍出場記録のみの記録で日本プロリーグ / メジャーリーグ通算4367安打でギネス世界記録に認定)、最多試合出場世界記録保持者(日本プロリーグ / メジャーリーグ通算3604試合出場)等、様々な記録を打ち立てたで鈴木一郎こと「イチロー」選手や、近代のプロ野球では非常に稀な存在となる、シーズンを通して投手と打者を兼任する「二刀流」の選手としてメジャーリーグで活躍し2021年9月、タイム誌による「世界で最も影響力のある100人」 に選出された大谷翔平選手など、日本人選手たちがメジャーリーグで大活躍をしています。
戦後、日本が戦禍から奇跡の復興を果たしやがて高度経済成長期に入っていった時代を象徴したのが、巨人軍の長嶋茂雄選手と王貞治選手でした。
長嶋選手と王選手は日本中の老若男女が憧れるスーパースターでした。
スポーツ選手である存在を超え、人々に夢や希望を与える象徴的な存在、それが長嶋選手と王選手だったのです。
その後、時代は変わってもその時々で時代を象徴するような選手が登場しています。
上述した松井秀喜選手、イチロー選手、大谷翔平選手など、その代表格と言えます。
彼らは日本の人々にとって単なる「一人の野球選手」を超える存在であり、希望や勇気の象徴そのものなのです。
