
カザフスタン共和国

カザフスタンは常に主要な世界宗教の接触地点でした。
現代のカザフスタンは世俗国家で多民族多宗教国家であります。社会の安定の提供、カザフスタンの宗教的伝統の復興と発展は、信教の自由の確保、社会の調和と安定の維持を目的とした、バランスの取れた協調的な国家政策の結果です。
イスラム教の他にロシア正教などの信仰も存在しますが、カザフスタンの人口の69.2%がイスラム教徒(主にスンニ派)です。
カザフスタンにおけるイスラム教は、国の歴史と文化に深く根ざした重要な要素です。
イスラム教は、10世紀から11世紀にかけてシルクロードを通じてカザフスタンに伝播しました。
イスラム教の普及は、テュルク系民族の改宗とともに進み、カザフ人のアイデンティティ形成に大きな影響を与えました。
ソビエト連邦時代には、宗教活動が制限されましたが、独立後にイスラム教は再び重要な役割を果たすようになりました。
カザフスタンのイスラム教は、カザフスタンの伝統的な習慣、祝祭、家族観などに影響を与えています。
ラマダンなどのイスラム教の重要な行事は、社会的なイベントとして広く認識されています。 比較的世俗的な特徴を持ち、日常生活における戒律は他のイスラム圏ほど厳格ではありません。
カザフスタン政府は、宗教の自由を保障する一方で、過激主義や宗教的対立を抑制する政策も推進しています。
中央アジアの他の国々と同様に、政治的な影響も受けています。
政府は、宗教的な過激派の活動を警戒し、宗教政策を通じて社会の安定を図っており、近年では、カザフスタン政府はイスラム協力機構(OIC:Organization of Islamic Cooperation)の傘下のイスラム諸国規格研究所(SMIIC :The Standards and Metrology Institute for the Islamic Countries)に加盟し、ハラール製品の標準化などを進めています。
■カザフスタンの宗教分布
カザフスタン領土内には多数の異なる宗教が存在するにもかかわらず、人口の大部分はスンニ派イスラム教を信仰するイスラム教徒と、ロシア正教を信仰するキリスト教徒に分かれています。
出典:2021年. カザフスタン国勢調査
イスラム教
69.2%